2015年8月16日日曜日

ポツダム宣言現代語訳

ポツダム宣言現代語訳

1945年7月26日
米、英、支三国宣言
(1945年7月26日「ポツダム」において)

1、われらアメリカ合衆国大統領、中華民国政府主席、およびイギリス首相は、われら数億の国民を代表して協議の上、日本国に対して、今回の戦争を終結する機会を与えることに意見が一致した。

2、合衆国、イギリス帝国および中華民国の巨大な陸、海、空軍は、西方より自国の陸軍および空軍に数倍の増強をしており、日本国に対して最後の打撃を加える態勢を整えている。

この軍事力は、日本国が抵抗をやめるまで、日本に対して戦争を遂行する連合国の決意によって支持され、かつ鼓舞されて居るものだ。

3、世界の自由な人民に対する、ドイツ国の無益で無意義なる抵抗の結果は、日本国国民に対する先例を極めて明白に示している。

現在日本国に対して集結しつつある力は、抵抗するナチスに対して適用された、全ドイツ国民の土地、産業および生活様式を必然的に荒廃に帰した力に比べて、測り知れないほど更に強大なものだ。

われらの決意に裏打ちされた、われらの軍事力を最高度まで使用することは、日本国の軍隊の不可避かつ完全なる壊滅を意味している。また同様に、必然的には日本国本土の完全なる破壊を意味している。

4、無分別なる打算によって、日本帝国を滅亡の淵に陥れたる我儘なる軍国主義的な助言者によって、日本国がひきつづき統御させられるべきか、または理性の経路を日本国が踏むべきかを日本国が決意すべき時期が到来した。

5、われらの条件は以下の如し

われらは、この条件より離脱することはない。これに代わる条件は存在しない。われらは遅延を認めない。

6、われらは無責任な軍国主義が、世界より駆逐されるに至るまでは、平和、安全および正義の新秩序は実現不可能であることを主張する。日本国国民を欺瞞し、それによって世界征服の挙に出るという誤ちを犯させた者の権力および勢力は、永久に除去されなければならない。

7、右の如き新秩序が建設され、かつ日本国の戦争遂行能力が破砕された確証に至るまで、連合国の指定する日本国の諸地点は、われらの指示する基本的な目的の達成を確保するために占領させられる。

8、カイロ宣言の条項は履行されるべきで、日本国の主権は本州、北海道、九州および四国ならびにわれらの決定する諸小島に限定される。

9、日本国軍隊は、完全に武装を解除された後、各自の家庭に復帰して、平和的かつ生産的な生活を営む機会を得るべき。

10、われらは日本人を民族として奴隷化する、または国民として滅亡させようとする意図を有しているわけではないが、われらの捕虜を虐待した者を含む、一切の戦争犯罪人に対しては、厳重なる処罰を加えるだろう。

日本国政府は、日本国国民の間における民主主義的な傾向の復活強化に対する、一切の障壁を除去すべし。言論、宗教および思想の自由並びに基本的人権の尊重は確立させられるべし。

11、日本国はその経済を維持して、かつ公正な賠償の取立を可能にするため、産業を維持することは許される。

ただし、日本国が戦争のために再軍備をするような産業はこの限りではない。右の目的のために原料の入手(その支配とは区別する)は許可される。日本国は、将来の世界貿易関係への参加を許される。

12、前記の諸目的が達成され、かつ日本国国民によって自由に表明される意思に従って、平和的な傾向があり、かつ責任ある政府が樹立された場合においては、連合国の占領軍はただちに日本国より撤収する。

13、われらは日本国政府が、ただちに全日本国の軍隊の無条件降伏を宣言して、かつ右の行動における同政府の誠意で、かつ充分なる保障を提供することを日本政府に対して要求する。

右以外の日本国の選択は、迅速かつ完全なる壊滅あるのみとする。

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